完成したベース生地(不織布)を、池田屋ランドセルのベルバイオ生地に仕上げていくよ。革そっくりの表情に仕上げるために、牛革のシボ(模様)が入った型紙を使うんだ。
こんにちは。ぼく、ぎぼしくん!池田屋ランドセルの背負いベルトに住んでいる、ツルッとまあるい部品だよ。 お店や展示受注会に行くと会えるから、ぜひ探してみてね☆
そうそう最近、お店にいるとね、池田屋ランドセルの人気モデル『ベルバイオ』についての質問をよく聞くんだ。 ランドセル選び中のお父さん、お母さんの間では、話題になっているみたい。 うれしいな♪
そこでぼくが、いま話題の『ベルバイオ』についてたっぷりお勉強してきたから、詳しく説明するね!
ベルバイオは人工皮革のひとつ。人工皮革は、人の手で造られた「人工の革」のことだよ。
見た目は似ているけれど強さや質感はまったく違うんだ。
天然の革っぽく見えるように作ったもの。
内部の芯から天然の革に近づけたもの。
人工皮革はいろんな会社さんが作っているよ。
例えば、ランドセルでおなじみの人工皮革『クラリーノ』は、株式会社クラレさんが作った生地なんだ。池田屋でもクラレさんにお願いをして、ランドセル用に特注の生地を作ってもらっているよ。
そして『ベルバイオ』は、株式会社FILWELさんが作った人工皮革。池田屋のランドセルに使っている『ベルバイオ』も、強さ、質感、見た目の美しさにこだわった特注の生地なんだ。
今回は特別に『ベルバイオ』の生地を作っている、株式会社FILWELさんの工場を見学してきたよ!
もこもこもこ、もこもこもこ。人工皮革の元になる材料はコレ。もこもこっとした繊維の固まりなんだ。
みんな同じように見えるけど、実は強さが自慢の繊維と、しなやかさが自慢の繊維があるよ。ふたつを混ぜ合わせることでランドセルにぴったりな強さとしなやかさを出せるんだ。
さぁ次は、混ぜた繊維の固まりをたくさんの針で突いていくよ。実はこの針、普通の針みたいにまっすぐじゃなくて、先のカタチがフックのようになっていて、繊維がよく絡み合うようになっているんだ。
突いて、絡めて、突いて、絡めてを繰り返すと、もこもこしていた繊維の固まりが、だんだん平らになっていくよ。これを繰り返すとベルバイオの元になる、ベース生地(不織布)になるんだ。
ベース生地(不織布)にウレタン入りの“魔法の液”をゆっくり、じっくり、長い時間をかけて、繊維の奥の奥~までしみこませていくよ。“魔法の液”が染み込むと、ランドセルが強く、しなやかになるんだ!
“魔法の液”で強く、しなやかになったら、しっかり乾燥させてベース生地(不織布)の出来あがり!
完成したベース生地(不織布)を、池田屋ランドセルのベルバイオ生地に仕上げていくよ。革そっくりの表情に仕上げるために、牛革のシボ(模様)が入った型紙を使うんだ。
型紙に色付きのウレタンを塗って、色フィルムを作っていくよ。
型紙の上にのせた(塗った)色フィルムが乾いたら、特殊な接着剤でベースの生地にペタッ。
接着剤が乾いて、型紙をはがしてみると…
牛革のシボ(模様)がきれいに入って、革のようなツヤと高級感で大人気のベルバイオ生地になるんだ。
今回は特別に工場見学の許可をいただきましたが、株式会社FILWELでは通常、工場見学は受け付けておりません。工場への直接のお問い合わせはご遠慮ください。
職人さんたちの技と思いに注目!
ベース生地(不織布)の強さとしなやかさを出す特殊な繊維も、すべて日本製なんだ。こだわって厳選した素材を使うことで、質の高い生地を作ることができるんだよ。これもゆずれないこだわりだよね。
ベース生地(不織布)の表面はサラサラはしているけど滑らかじゃない。でも、滑らかにしすぎると、ビニールみたいにツルッとなっちゃう。それを表現するために仕上げの工程では職人さんが、絶妙なバランスで色味、ツヤ感、深みを微調整しているんだ。
オーダーどおりの色を出すために、3000種類の顔料から数種類を選んで、配合するんだけど、これはどんなに優れたコンピューターでも出来ない熟練の技。職人さんが長年の経験と勘を頼りに、天気や湿度に合わせて配合する顔料の割合を微妙に変えながら、革そっくりな高級感のある色味を作り出していくんだよ。
あらゆる工程を経て完成したベルバイオ生地。でも、製品として出荷されるその前に、どうしても乗り越えなければならない壁があるんだ。せっかく完成しても、前に作った生地と色味が違っては当然ダメ。まずは、コンピューターを使って過去に作った生地のデータと照合をしていくんだ。
最後の検品は、熟練の女性の職人さんが生地をじっくり見て、触れて、繊細な色味の違い、傷やほこりの混入がないかをチェックしていくんだ。工場のスタッフさんが言ってたけど、一般的に女性のほうが色彩感覚に優れていて、細やかなことにも気づきやすいから大事な最後のチェックは女性にお任せしているんだって。美しいツヤと革のような高級感を保つため最後の検品も熟練の職人さんが行っているんだよ。
人工皮革って聞くと、ぜ~んぶ機械で、全自動で作っているイメージだったけど、ぜんぜんちがったよ。工場には多くの技術者さんや職人さんがいて、知恵と工夫と経験を120パーセント発揮して、6年間の使用にも十分に耐える『子ども思い』がたっぷり詰まった最高の生地を作っているんだ。
こうして丹精を込めて作られたベルバイオ生地は、組み立て専門の職人さんが待つランドセル工房へ。 職人さんの手でランドセルに仕立てられて、池田屋のベルバイオランドセルになるんだ!
機械だけでは作れない、池田屋のベルバイオランドセル。たくさんの職人さんの思いが詰まった、特別なランドセルだね!
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